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アンティークや薔薇モチーフの小物がぎゅっと詰まった代官山「マチルド・イン・ザ・ギャレット」は、女の子だったら必ず一度は訪れてみたいお店。オーナーの酒井しょうこさんは、カリスマスタイリスト時代から今に至るまで、女の子の気持ちをずっと代弁してくれています。その心の中をひとつひとつ大事な言葉で伝えてくれる連載です。

多くのファンを持つアンティークショップ
「マチルド・イン・ザ・ギャレット」オーナー。
スタイリストを経て、結婚、渡英、そして帰国後に
ショップオープン、と次々に夢を実現。
また、元スタッフの多くが各方面で活躍している。
一人娘の酒井景都さんは、モデルや
Made in COLKINIKHAのデザイナーとして活躍中。

ご存じの方もいて下さるかも知れませんが、私は代官山で「マチルド・イン・ザ・ギャレット」という名のショップを経営しています。
マチルドは1985年12月1日、私が26歳の時にオープンしました。ひっそりと今も同じ場所に佇んでいる、イギリスのアンティークや、カトリックのアイテム、私がデザインしたお洋服などをあつかう小さなお店です。
イギリス、ヴィクトリア朝時代(1837~1901年)がテーマのショップですが、実は同時代(1873~1897年)を生きた、聖女テレジアのイメージがテーマの根源にありました。テレジアは「わたしは薔薇の雨を降らせながら、私の天国をすごしましょう」という、言葉を残して亡くなった聖女ですが、薔薇の聖女とも言われ、以後、テレジアは「薔薇」とともに語られるようになります。テレジアについては、#1でご紹介いたしましたので、ぜひそちらを読んでみてください。
幼い頃から両親とともに、美しいステンドグラスや、そこここにある独特なモチーフに心奪われるヨーロッパ建築のままの教会に通っていたためか、私はヨーロッパへの憧れをもつようになっていました。そして、いつしか具体的にイギリスに住みたい、と願うようになりました。そして私はその夢をもったまま結婚しました。21歳のときのことです。しかしその後も、どうしてもその夢を諦めきれずにいました。
優しい主人は、資金を貯めることができたら、会社を辞めて一緒にイギリスに行ってあげるよ、と言ってくれました。当時、私はスタイリストを仕事としていました。毎日いろいろな撮影の現場を走り回る日々、一所懸命働いたのを今も懐かしく思い出します。
その後、私には娘が宿りました。名前を景都と付けました。周りに乳飲み子を連れてイギリスへ行くなんて、と反対されました。でも私は、そのような理由で夢を諦めていたら、何も叶えられない、と考えました。そして、思い切って渡英。私が24歳、景都が生後8ヶ月の時でした。
イギリスでの1年の生活は、景都を連れて家族3人で、毎日大好きなアンティークを買い付ける仕事と、キュウーガーデンの散歩が日課、という夢のような生活でした。これは私にとって、とても大きな決断だったと今でも思います。そして今、私、そしてマチルドの基盤は、その1年の生活があったからこそ、その決断があったからこそだと思えるのです。

毎日通った思い出のキュウーガーデン

ヨーロッパに憧れていたスタイリスト時代

アンティークを買い付ける夢のような日々

秋のキュウーガーデン、娘・景都と


