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アンティークや薔薇モチーフの小物がぎゅっと詰まった代官山「マチルド・イン・ザ・ギャレット」は、女の子だったら必ず一度は訪れてみたいお店。オーナーの酒井しょうこさんは、カリスマスタイリスト時代から今に至るまで、女の子の気持ちをずっと代弁してくれています。その心の中をひとつひとつ大事な言葉で伝えてくれる連載です。

多くのファンを持つアンティークショップ
「マチルド・イン・ザ・ギャレット」オーナー。
スタイリストを経て、結婚、渡英、そして帰国後に
ショップオープン、と次々に夢を実現。
また、元スタッフの多くが各方面で活躍している。
一人娘の酒井景都さんは、モデルや
Made in COLKINIKHAのデザイナーとして活躍中。

娘・景都の細長い部屋は、庭に面していました。その庭に、優しい大家さんが、ある日、お砂場を作って下さいました。スノードロップが咲き誇る美しい庭でした。
私の父が買ってくれたピアノを置き、真鍮のベッドにはパステルカラーのパッチワークのベッドカバーを掛けました。アンティークのベビー服もあれこれコレクションし、景都に着せていたのを懐かしく思い出します。そして景都のお友達、ベアのお話も…。
ベアのぬいぐるみを見ると、いつも思い出す出来事があります。それは、景都が愛したファーストテディー【ベアちゃん】のことです。
家族でイギリスに渡った時、そこで初めて景都にテディベアを購入しました。リージェントストリートにある、ヘムレイという名の、当時ヨーロッパで一番大きいと言われていたおもちゃ屋さんでです。黄色い20センチくらいの、毛がもこもことした可愛い子、一目でその子を気に入り8ヶ月の景都にプレゼントしました。
それからというもの、ベアちゃんは景都の親友でした。眠るときも、お出かけするときも、どこに行くのもベアちゃんは景都と一緒。勿論キューガーデンへのお散歩にもです。
しかし、ある日キューガーデンのお散歩から帰って来たら、ベアちゃんが居ないのです!景都は『ベア、ベア、ベア』と泣き叫びました。キューガーデンに戻り、歩いた道を逆戻りして探しました。しかし、どこに、落としたのか見つけることは、出来ませんでした。。景都は大切な親友を失ったのですから、大変です。
次の日ヘムレイを再び訪れ、ベアちゃんに一番似ている子を選び購入しました。この2代目のベアちゃんは、大人になった景都の家の階段に、今も大切に飾られているのですよ。
やがて、このベアちゃんも大切に代々引き継がれ、アンティークとなる日も来ることでしょう。マチルドにある、アンティークベアーもそれぞれが、子供達に愛され、大切にされ、それぞれのエピソードをもっていることでしょうね。


