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結果的に生まれた案は、部屋を流用することでした。普段、ハウスで仕事をすることも多い私の部屋は、ダイニングとキッチンがある2階に持ってきました。
キッチンでは、食器を洗いながら緑が望めるようにと、シンクの上に窓を持って来ました。そして、リビングからも木々が望める位置に窓を2つ。目前に現れる鳥達を見ながらの食事に幸せを感じられるように。外観のデザイン性も損なわれぬようにシンメトリーに窓を3つ付けました。私の個室の窓は一つだけ。ピアノを置き、声楽のレッスンも出来る様にとの配慮から。又、音楽室と寝室も兼ねているので、部屋全体と天井に(屋根裏の空調機の音が気にならない様に)防音のシートを貼ることにしました。
観音開きのドアを壁に埋め込み、開くとダイニングと私の部屋は1ルームとして使えるように考えました。私の部屋はリビングにも早変わりします。そのためのベッドもデザインしました。何と掛け布団を丸めて、枕を両サイドに置くだけで、ソファーへと早変わりするのです!
加湿器を入れる小さなスペースも無駄にしたくはありません。掃除機などの掃除用具はそこに全て隠しました。お手洗いのついた広いベランダも作りました。ベランダは、今は出来なくても、後でお部屋に改装することも想定しました。ベランダからは、東京タワー、富士山や花火も見られます。花火の日のために小さな花火窓もつくりました。普段はプランターをその窓に掛けています。
ユーティリティスペース(多目的な家事作業スペース)には何故か子供の頃からの憧れがありました。洗濯乾燥機とチェストを対面に置き、乾燥させたタオルや下着を直後しまえるようにしました。アイロンを掛けるスペース、アイロン台を収納出来るスペースも確保しました。クローゼットは、廊下を無駄にしない様に、バスルームと主人の部屋との間を利用して作りました。姿見もデザインしてクローゼットの中心に置き、服を着たらそのまま隣の玄関から外出出来るようにしました。
倉庫にはバスルームと同じタイルを床に貼りました。アシジのイメージの、ピンクがかったベージュでイタリア製のタイルです。入り口も別にし、スタッフが靴で自由に出入りし、作業出来る様にと設計しました。
そして、すべての部屋にシェーカースタイルのペグを取り付けました。どこに何を掛けるかを想定し、立面図に落とし込みながらピッチを計算するという細かい作業を経て。



多くのファンを持つアンティークショップ 「マチルド・イン・ザ・ギャレット」オーナー。スタイリストを経て、結婚、渡英、そして帰国後にショップオープン、と次々に夢を実現。2008年秋に新ブランド「フランキンセンス」を立ち上げる。一人娘の酒井景都さんは、モデルやMade in COLKINIKHAのデザイナーとして活躍中。




