r.o.m.o.トップページ > 木もれ陽だより > FRANKINCENSE+MESSAGE



引っ越し当初は、とりあえず寝ることは出来るものの、お湯も沸かせず暖房も無い状態に加え、前の家の物は全てリセットしていたため、食器などの生活用品もほとんど無い生活が余儀なくされました。(と、いいますか自分がそれを選んだのです。)
それからは『フランキンセンス+ハウスで暮らす』全てのものを自分でデザインしたりセレクトしたりする日々が続きました。
家のイメージ同様に、ハウスで使う物も凛とした空気感の漂う、簡素でシンプル、そしてナチュラルで上質な天然素材を使ったものにしたいと考えました。取り入れたスタイルは、キリスト教の一派であるシェーカースタイル、アシジで生活した修道院のイメージ、聖フランチェスコ教会、そして幼い頃から通っていたフランキンセンス香る教会のイメージでした。
そこで、オリジナルでデザインするものにも、至る所に十字架のデザインを取り入れました。例えばベッドヘッドにも。私の部屋のデイベッドは両サイドのヘッドがクロスデザインです。このベッドは小さな部屋を有効に使うために考え出しました。壁に面した場所にベッドを設置し、両サイドに枕を置き、掛け布団をくるくると丸めて壁面に置くと、ソファーに早変わりするのです。私の寝室はリビングも兼ねているので、いかに小さな部屋を有効利用するかを考えた末に生まれたデザインなのです。
建設中から進めていた、家の平面図(上から見た床面図)に必要な家具を落とし込み(ベッドやテーブルの大きな家具は、それが入らなくてはなりません)寸法を計りつつ家の平面図も調整しつつという地道な作業。そして、展開図(横から見た壁面図)にシェーカースタイルのペグレールを配置し、壁面の家具を図面上で配置しペグのピッチを決める作業。何処に何を置くかをすべて詳細に決め、収まり良くデザイン配置する作業は、気が遠くなる程の時間を要する孤独な仕事でしたが、やりがいのある得意分野でもありました。幾度と無く方眼紙に書き直しした図面は、山積みになったほどです。



多くのファンを持つアンティークショップ 「マチルド・イン・ザ・ギャレット」オーナー。スタイリストを経て、結婚、渡英、そして帰国後にショップオープン、と次々に夢を実現。2008年秋に新ブランド「フランキンセンス」を立ち上げる。一人娘の酒井景都さんは、モデルやMade in COLKINIKHAのデザイナーとして活躍中。




